2023年 春のセンバツ高校野球開会式 「今ありて」

今年の春の甲子園には従兄弟の子が出場する。

比較的近い親戚が甲子園に出場するというのは初めての経験であり、普段以上に注目している。

 

そのため、普段は見ない開会式を初めてじっくりと見た(もちろんテレビでだが)。

入場行進では、その子も笑顔で行進していて、微笑ましく見守っていた。

 

そのまま、見続けていたのだが、例によって年配の方の挨拶はスルー(歳を重ねると言葉は軽く感じるようになる)、私が開会式で思いがけず心を揺さぶられたのは、神戸山手女子高校の生徒が合唱した「今ありて」という曲だ。

 

この曲について私はもちろんメロディは知っているし、曲名は知らなくても日本のほとんどの人が「あぁ甲子園のメロディだな」とわかると思う。

 

しかしこの歳になり、初めて最初から最後まで女子高校生が真剣に合唱しているのを聴いて心の底から感動した。SNS上などでも「涙が出る」という投稿がちらほらと見られた。

 

あの声は高校生にしか出せない、青春真っ只中の一瞬しか出せない声なのだと全身で感じた。

 

高校野球というものは開催形式やユニフォームの規定を敢えて何十年も変えないことで中高年の人たちを喜ばせる「演出」だというのは頭ではわかっていても、思わず涙してしまう歌声であった。

 

神戸山手女子高校の皆さん、素晴らしい歌声をありがとう。